「日本唯一の四方懸造り」という(詳しく意味はわからないけど)
木造建築を観て、そしてお参りしたかったのです。
そして、
それは、「あるご夫婦」が食べに来てくれた事。
今から何年前になるのか忘れたけど。
やっとお客さまに出せるようになった「焼きめし」を最初にお出ししたご夫婦なのです。
そのご夫婦もいつも通り食べている感じだった。
そのご夫婦がお会計の際に奥さん”から言われたひと言。
「焼きめしの味、変えたの?」
「え?はい?」
頭が真っ白になったボクは
「いえ、変えてませんけど,,,,,」
すると奥さん
「そう。ごちそうさま(ニコッ)」
そう言ってお帰りになった。
やってしまった。。。。。。
おいしくなかったのだ。
さぞかしガッカリしただろう。
調理に間違いはなかった。はず。。。
味付けの量は合っていたのか?
ホントに間違えてないのか?
もう来ないかもしれない。
どうしよう。
来ても焼きめしは注文しないかもしれない。
その日はそんな自問自答が頭を回った。
その日以来、「焼きめし」を作る際にはいつもそのご夫婦が頭をよぎる。
「ガッカリさせたくない」
そんな思いが頭をよぎります。
今思えば、その経験はボクの成長の糧となったのは間違いない。
あのご夫婦が今も変わらずご来店下さっていること。
以前と変わらず、月1回のペース。
以前と変わらずラーメン大盛、ラーメン、焼きめしのご注文。
ご来店してくれるたびに「よかった、また来てくれた。またがんばろう」
ホッとすると同時に、気合いが入ります。
あのご夫婦は、ボクが特別な思いで見ている事など知らないだろう。
奥さんに至っては当時「焼きめしの味変えたの?」と言ったことなど覚えてないだろう。
でも、ボクはあのご夫婦に感謝してもしきれない。
あのご夫婦がしっかりと食べてくれる。
笑顔でお帰りになってくれる。
これがボクのバロメーターのひとつになっています。