まささんは毎朝仕込みの時にチャーシューを切る担当です。
若かりし頃、チャーシューの「厚さ」についてお客さまからクレームを頂きました。
「チャーシューがいつもより厚すぎる。もっと薄く切ってくれないとこのラーメンには合わないんだよ」って。
その時ボク、ウチのラーメン愛されてるわ〜って思ったんですよね。お客さまの方に指摘してもらえるなんてハンパないって。
それ以来、ある程度の薄さをキープするように心がけて毎日切っています。
こだわりと言えばこだわりかと。。。。
チャーシューへのこだわり
チャーシューって、ラーメン屋さんにとっても、お客さまにとっても重要なアイテムのひとつですよね。人によっては、スープや麺以上に重要なポイントだと位置づけてる方もいるかと思います。
お店によってチャーシューって違うでしょ?
お肉へのこだわり。
調理法へのこだわり。
提供の仕方へのこだわり。などなど…
その他、いろんなこだわりが大なり小なりあるはずですよね。
でも、そのこだわりが伝わりにくい時代だと感じています。
店主のこだわりがしっかりとお客さまに伝わってると、その料理、そのお店への共感がより増す気がします。なので、こだわりはお客さまに伝えることができるのであれば、その方がいいと思うんですよね。
ただそのこだわりが、伝わりにくい時代だと思えるのです。
それはどうしてか?
藤村先生も以前書いたブログでこうおっしゃっています。ボクもこの内容がしっくりくるのでよかったら読んで下さい。
「こだわった商品」はもう売れない。それはスペックだから。
そう、こだわりはスペックになってしまっている。スペック=標準装備みたいな。要するに、みんながこだわってる。都会・田舎、大きい・小さいに限らず。
こだわりって、既に当たり前のことなんです。町中にこだわりが溢れてる。だから、お店のこだわり、店主のこだわりを一生懸命伝えようとしても、お客さまには全く響かない。
一生懸命伝えようとすればするほど、それは宣伝に聞こえてしまう。
宣伝だと思った瞬間にサーーーーーっと気持ちが離れて行ってしまう。
こだわりが伝わらない理由です。
でもね。
ボクたち提供する側は、こだわって仕事をしないといけない。いつまでもこだわった商品を提供し続けないといけない。それが当たりまえだから。
でも、こだわりだけでは通用しなくなっている。
歯がゆい世の中ですよね(笑)
では、どうすればこだわりを伝え、他のお店とは決定的に違う何かを得て、お客さまに選んでもらえる様になるのか?
実は昨日ブログにヒントが。
目の前のお客さまにもっともっと……
友人真ちゃんがオーナーの理容店Glead Hairがハンパないって記事でした。
男性専用にこだわり、極上の時間を過ごしてもらう為の技術習得や雰囲気作り。そりゃもう「こだわり」の宝石箱です(笑)。
こだわりが伝わりにくいとは言うけれど、ボクにはしっかり伝わった。
なぜ?
それは友人真ちゃんのこだわりだからだと思うんです。
日頃の真ちゃんの発信や、合同キャンペーンの時の関わりあいなどなどから、真ちゃんの「人となり」がボクにはわかっていた。
新しいものが好きなところ。
iPhone、iwatchなどなど、ガジェット好きなところ。
大型バイクや一眼レフなど持ち物を極めるところがあるところ。
それでいて、フルマラソンに挑戦するべく日頃からストイックなまでのトレーニングを行っているところ。
実際会うととってもフレンドリーで、その場の雰囲気を盛り上げようとするところ。
そんな真ちゃんがこだわったお店作りだから、ボクも共感を得て、伝わったと思うのです。
また先日、Facebookにこんな投稿をしました。
夕方にチャーシューが足りなくなって、急遽切ってるところの写真です。
一部抜粋しますね。
もしこだわりがあるなら、そのこだわりがお客さまに伝わってるのか?しかも、お客さまの喜ぶ内容なのか?って事が大切だと思うんですよね。
で、当店。友理のこだわりとは……
・
チャーシューを切るのは、まささんが担当です!
って事だけです!( ̄^ ̄)ゞ
チャーシューメン作ってないのに、まささんが担当です!
現場からは以上です。
ちょっとフザけた感じになってるけど、今思えばあながち間違ってないな〜って思う。
日頃からボクも「個」を出して、ありのままを発信しようと心がけてます。そんな発信をしてると、上記のような発信をしただけで
「あのチョコミント好きなまささんが切ったチャーシュー」
「いつも高菜をザクザクしてるまささんがチャーシューも切ってる」
「いつもふざけてるのに、まじめにまささんがいつも切ってるチャーシュー」
「薄さにこだわったチャーシュー」
「お客さんに指導されたチャーシュー(笑)」って、共感してくれてるんです。
中にはこんなマジックにかかってしまう人も(笑)。
伝わってますでしょうか?
こだわりはみんな持ってるもの。そしてこだわりを実践してる。みんなね。だからこだわってるだけでは選んでもらえない。そのこだわってる人の事をもっと知ってもらい、その人がこだわってるなら買いたい、サービスを受けたいって思ってもらえる様にないといかんなぁ〜って。
そんな事を感じた夏の夜です。
ではまた。