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あこがれる「おいしそうな」表現。〜『口説き文句は決めている』を読んで〜

そういえばなんですけどね。

先月新潟に行った際に、往復の新幹線で何か本を読もうとポチッとした本があるんです。

それがこちら。

『口説き文句は決めている』著者 夏生 さえり

ちょっと前から気になってった本『口説き文句は決めている』、ちょうど出発の前に発売されたばっかりだったのでタイミングばっちり。読むのが遅いボクでも東京ー新潟間の往復でちょうど読み終える感じの本です。速い人は行きの新潟付くまでに読み終えちゃうかもねw

さて、著者は「夏生 さえり」さんと言いまして、Twitterのフォロワーが15万人という人。彼女の ”妄想ツイート” が人気で、その妄想に共感する人が多いんです。妄想は主に「恋へのあこがれ」的なもの。だから女性からの支持が多いんでしょうね〜。

45歳のおっさんが「恋へのあこがれ」的な妄想ツイートに共感してると思うと、自分でも甚だキモいが(笑)、内容を見てもらえばわかるけど「あ〜なるほど」「ふむふむ」「こういう感じにあこがれるワケなんだ」なんて気持ちになるから不思議w。それに140文字リミットのツイートで、よくもまぁあそこまで状況を想像させるものだ!と関心してしまうのである。

百聞は一見にしかず。ということで、最近の妄想ツイートをご紹介します。

こんな感じです。

「クスッと」するのは女性の方が多いかな?

そんな「妄想ツイートの権威」さえりさんが、アマノ食堂というサイトで連載していたコラムをエッセイ集として出版したのが、写真の本だ。

このエッセイ集のテーマは「食と恋」

「食と恋」

恋だけだとこっ恥ずかしいが、食が入ってるだけで多少は言い訳できそうだ(笑)

つまりこの本は全編妄想なのだが、「この料理を好きな彼と食べる理想のシチュエーションはコレだ!」という妄想が、いろいろな「食」とその状況ごとに掲載されているのだ。

興味深いでしょ?

興味を持ってしまった….という人だけ進んで下さい。長くなりそうなので(笑)

気になる人は、アマノ食堂内のコーナー夏生さえりの「ティファニーで朝食を食べられなかった私たち」を覗いてねん。

本になってるからどれくらい書いていいのかわからないけど、WEBに掲載されてるから少しは引用してもいいかな?

ラーメンについてのお話を紹介します。しかもとんこつ(笑)

【第3回】ラーメンの誘惑に二人して負ける夜

題からしてヤバい(笑)

今わたしはスペインに住んでいる。すでに1ヶ月以上が経ち、とにかく楽しく生活しているんだけど、少し日本の生活が恋しくなってきた。

最近ぼんやりと帰国後の生活を思い描いていて、どうしても欲しくなったものがある。それが「ラーメンに負ける夜」だ。それも土曜日の。

外出中にお腹が空いて、家でご飯を食べようと決めていたのに誘惑に負けてふらりと入ってしまうラーメン屋。次の日は日曜日だから、どんな種類のラーメンでも思いきり食べられる。そもそも“誘惑に負けて食べるラーメン”は「負けた」という罪悪感も相まって、普段の2割増で美味しい。これには多くの人が共感してくれる……ような気がする。

一人ならいくらでも誘惑に負けられる。今日の食事も明日の食事も自分の自由だから。だからこそ“二人して負ける”。これが、今わたしの欲しいものだ。

実はこれは冒頭部分。妄想はこの後始まるのだが、それは割愛する。

彼と2人でラーメンを食べるというシチュエーションを、「二人して誘惑に負ける」という状況に持っていく当たり、なかなか小憎らしい、と言っては失礼か(笑) しかも「負けるという罪悪感も相まって2割増しておいしい」とか(笑) 少なからず「うんうん」とした女子もいるのではないかな?

ラーメンの他、オムライス、かき氷、アイス、紅茶、カクテル、クリスマスディナー、朝食、カフェ、、、、といった食・状況についての理想の妄想が書かれているのです。

ちょっと「都会的な香り」がするのが、田舎者にとっては状況を想像するのにやや難しいが、新入社員時代に旗の台のアパートに住んでた頃の記憶を思い出しながら、なんとか読めた(笑)

続きは本を買うか、WEBで読んで欲しい。

購入は、お近くのAmazonで。

いやはや、なんともいえないふわ〜っとした読み心地で、男の目線ではない女性からの視点の「欲望」を言わば「勉強」したような気分なのです。これが著者の世界観というのだろうか。とにかく生まれ変わったら「ゆるふわパーマ」にしたいと思った程です。

こんな顔ですがね。

でね。

読んでもらえたら解るんだけど、先ほどの「ラーメンに負ける夜」みたいに、ラーメンのディテールについては一切触れてないのに、「あぁ〜ラーメン食べたい(好きな人と一緒に)」と思っちゃうんですよ。

本に出てくるお料理全てにおいて、そう思っちゃう。または、そのシチュエーションで食べたいって思っちゃう。

著者の本位かどうかわからないけど、そう思わせちゃうところはなんとも不思議。飲食業に従事してる者にとって、そのお料理のディテールに触れずに「食べたい」と思わせる文章を書けるなんて、まさにあこがれるのです。

実は最近、こんな感じのことをよく考えてるんです。

「こんな感じ」って言っても曖昧ですね。

つまり、「おいしい状況」とか「おいしい」とか「おいしそう」とかの直接的な表現を、使わずに「食べたい」とか「行きたい」とか思わせる文章にあこがれているんです。

ええ、マイブームです。

なので、勝手にそうしたいと思ってるだけなので、誰の為にとか、誰かの参考になるとは思いません(笑)

ボクは職業柄、お店でお出しするラーメンやちゃんぽんなどなどの「おいしさ」を “文章で” 表現しなければならない。

いや、ちょっと待て。

「職業柄」というのはちょっとオカシイかw。ボクはラーメン屋であり調理人だ。文章を書いてメシを食べてる訳ではない。

でもよく考えると、こうしてブログやSNSでの発信を通して、ボクが書いた文字や文章を目にした人が、「食べてみたい」と思い来店して、飲食の代金を支払った….ということになると「職業柄」と言ってもオカシくないのかもしれない。

とはいえ、まだまだ「おいしそうな写真」や「おいしそうな表現」のシズル感に頼ることは多々あるだろうとは思うけど、それはみんなやってることなので、少しくらい回りくどい表現で「食べたい」とか「行きたい」って思ってもらえたら嬉しいなぁ〜というか、おもしろいなぁ〜と思ってるのです。

実はこんなツイートもしてます。


伝わってますでしょうか?

このツイートでは、ラーメンのディテールなど全く表現してないし、むしろラーメンにはまったく触れてない。

だけど、なんだか嬉しい気持ちが湧くのと、ニヤっとするかな?もしかしたら今度家族と食べ行こうかな?なんて思う世のお父さんもいるかもしれない。

なんだか、こんな感じの文章をどんどん書きたいんですよ!!!!

つ  ま  り…

お料理の見た目の直接的な表現で「おいしそう」「食べたい」って思ってもらうよりも、食べたくなるシチュエーションをストーリーとしてお伝えしてみたいなぁ〜と思っているのです。

そういった意味ではこの本「口説き文句は決めている」はとても参考になる。女性目線なのが余計に良い。普段見えないアングルからの表現というのは、とても興味深いものです。

他にもあるだろうな〜おいしそうな表現、食べたくなる表現。

しかし、悲しいかな発想力が乏しい。

恐らく「妄想力」とでも言うのか?この辺の能力について弱いらしい。

もっと妄想しよう。

そして、その妄想をできるだけ文章にしよう。

そういう妄想を文章にして表現できるようにするには、インプット。インプットにはやはり、今はとにかく読書量を増やしたい。

そう思っている、今日この頃です。

でも寝落ちしちゃうんですけどね(笑)

しかし、いい本に出会った。繰り返し読みたい。

レアな名刺を並べるイヤラシさ(笑)

突然、変な回りくどい文章でツイートしたり、イキナリ小説みたいな出だしのブログがアップされてたら「あぁ〜アレか」と、どうか広い心で見てもらえると助かります。

余計やりにくくなったな(笑)

ではではまた〜。

そいぎんた!

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