最近、杖をついてご来店されるご年配の方々が増えたような気がする。
創業48年ともなると、昔からのご常連さまはすっかりご年配になられて、昔おじさんおばさんだった方が、おじいちゃんおばあちゃんに。昔お兄さんお姉さんだった方が、おじさんおばさんに。赤ちゃんだったあの子がすっかり成人し、大人になった彼らがまた赤ちゃんを連れてやってくる….と、時の流れを感じずにはいられない。
幅の広い年齢層のお客さまにご来店していただけるということは、もしかしたらボクたちのお店『九州ラーメン友理』の “強み“と言えるかもしれないと感じる今日このごろである。
老いも若きも、男女問わず。
杖をついたご年配の方々のご来店が目立つ一方、若い人たちのご来店も多い。最近ではSNSや、口コミサイト見てご来店してくれる方々も多く、ありがたいことに一切宣伝広告を出してないにもかかわらずご新規さまのご来店も多く見受けられる。なんとありがたきことか!
中にはカップルも多い。
デートにラーメン。
ラーメン屋的には最高です(笑)
以前ブログで紹介した夏生さえりさんのエッセイ集『口説き文句は決めている』の中に出てくる「ラーメンに負けた夜」の様なシチュエーションで2人で食べるラーメンなど、是非ともカップルの方々には経験してもらいたい。
https://masa3-ramenyuri.com/post-5836/
↑以前書いたこのブログの中で紹介している
「ラーメンに負けた夜」はこちら↓
https://amanoshokudo.jp/regular/saeri/6226/
ラーメン屋にカップルで来られるくらいならば、相当深い仲なのであろうと思う。上記のエッセイの中でも「罪悪感も相まって2割増しでおいしい」と書かれている通り、罪悪感を共有しうるだけの仲であるから。
しかしながら、深い仲になる前の段階、初デートの際のお食事として一般的にラーメン屋は向かないと言われている。これはボクが若かりし頃に立ち読みした”それ系”の雑誌に書いてあったようなことだが、今でも言われてるのだろうか?

最近、お店の裏にネコがいます。
では、なぜ初デートにラーメン屋は向かないのか?
まずは、「初デート」というシチュエーションを十分に加味しなければならない。まだまだどこかよそよそしい、相手に変なところを見られたくない。そんなシチュエーションにおいてだ。
そしておそらく、下記のような原因が考えられる。
1.麺をすする食べ方が、女子的にはあんまり見られたくない表情だから。
2.相手の話を聞きながら麺をすすれないから。
3.話をしていると、麺が伸びてしまうから。
4.食べるスピードが男女で違う。
5.周りのお客さんの回転が速く、落ち着かない。
6.ムーディーじゃない(笑)
表情を見られたくなければカウンターに座ればいい…とは思うのだが、カップルでカウンターを嫌う人は多い。それにカウンターに座れば、それこそせわしない(お店にもよるが…)ちなみに個人的には、というかボクたち夫婦はカウンターが好きだ。横並びの方が話が弾む場合もある(笑)
もちろん、全ての初デートカップルがそうとは限らないだろう。人は千差万別、それぞのの好みというものもある。包み隠さず普段の素の姿を最初から見せるタイプの人もいるだろう。豪快に麺をすする女性もいれば、ちびちび1本ずつすする男性もいる。レンゲに小さなラーメンを作ってからズルっと食べる人もいれば、レンゲなど使わない ”屋台ラーメン” のような食べ方をする人もいる。
とはいえ、一般論というのは大抵のところ正解なのだろう。すっかりそんな年齢じゃないボクでさえわからんでもない。上記のことを全てクリアしてるからこそ、ラーメン屋に来るようなカップルは相当深い仲だと判断できる。お店の雰囲気などは二人の世界からすれば二次的要因であり、まずは二人の世界が大事だということ。二人の世界がしっかりしていれば、麺をすすりながら相づちを打つなんて余裕のよっちゃんなのである。
では、初デートにラーメン屋を選択するのなら(しなければならないのなら)どうすればいいのか?
ボクの考えを一例上げる。
男性、女性、どちらでもいいが、、、今回はわかりやすく男性からにしよう。
「行きつけのラーメン屋に女性を連れて行く」のが良いと思う。
それも、そのお店のメニューの隅々まで知り尽くしてるほど、そのお店を好きなこと。
初めて来る女性でも(その女性の大まかな好みなどは事前に調べとけ!)安心して食べられるメニューがあること、食べやすい座席などがあること、お店のスタッフと顔見知りだと尚良い。
つまり、知りもしないラーメン屋で、どんなラーメンが出てくるのかわからないのに、これから付き合おうとする女性を連れて行くのはあまりにも冒険が過ぎる。しかも最近のラーメン事情はラーメン屋の想像をも超える。そんな冒険は、もっとその女性との関係が麺をすすりながら相づちを打てるくらいの仲になってから行けば良い。世の中には星の数ほどラーメン屋がある。冒険し放題だ。
そんな危険な冒険をしょっぱなからするよりも、ホームとも言える行きつけのラーメン屋に ”連れていく”感覚の方が良い。そして「これを是非食べて」と、自分が好きなメニュー、相手が喜びそうなメニューをオススメするのだ。知り尽くしてるからこそオススメできる。何よりあなたの「好き」を相手に伝えることができるので、もし相手も「おいしい」と言ってくれたならこれ以上ない共感と親近感が二人を包み込むだろう。

友理でなら、最初は「ラーメン」にしとこう。
そして事前に言うのだ。
「ラーメンは一気に食べるのが好きなんだ。だからボク食べるのが速いけど、気にしないで。自分のペースで食べてね。」って。クレームや不満は情報不足が原因なのはビジネスでもプライベートでも同じ。事前にお伝えしておく優しさを見せよう。そしてできるのなら彼女も「一気に食べる方向へ引き込む」のも、ラーメン屋ならではのシチュエーションであると思う。

一気にすすれ!
以前読んだ糸井重里さんのエッセイでこんな一文があった。
おいしいと思うものを、他の人もおいしいと感じている。これは、なんだか文化を共有したような気持ちになる。食べものって、人と人、土地と土地を、見事に結びつけてくれるものだなぁと、しみじみ思う。「あのとき、あそこで食べたあれ、おいしかったねぇ」というような会話ほど高揚するものはないね。
是非、「初めてのデートで食べたあのラーメン屋のあのラーメン、おいしかったねぇ」というような会話をのちのちして、高揚してもらいたいものだ。
そんな初デートが、是非我らが「九州ラーメン友理」であったならこれほど嬉しいことはない。
それにはまず男性諸君よ、九州ラーメン友理に通い詰め、メニューと雰囲気を知り尽くすのだ。
まずはボクが投稿するインスタグラムをフォローすると、お店の雰囲気、そしてメニューを事前に知ることができるので、オススメである。
たのむよ。
では。
このブログは、noteでおしゃべりしたことを元に書いております。