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人生初の長期入院を終えて

無事退院致しました。

取り急ぎ、ご心配下さったみなさんにお礼と共にご報告させていただきます。

入院中のみなさんからの励ましの言葉にどんなにチカラをもらったことか、当初2〜3ヶ月と言われていた入院期間を1ヶ月半で退院できたのは、まさにみなさんのおかげといっても過言ではありません。


このブログでは、一応何故入院したのか知らない方の為にその経緯、詳しい症状などなどを記し、入院中の様子、それと結果的にこんな「レア」な経験をしたのだからそれなりに思うところもあるだろうと思い、個人的な記録も兼ねて書き進めようと思います。

入院日:2019年1月10日木曜日

お正月に営業した分のお休みをくっつけて火曜・水曜と連休させてもらった明けの木曜日。いつものように早朝から仕込みをスタートしていたが、うっかり寝坊してしまったのでいつも最初に食べるりんご1個とバナナ1本を食べる暇なく急いで仕込みに取り掛かっていた。木曜日というのはいつも仕込みの量が多いのはわかっていた、しかも休み明け、忙しいのはわかっているのに寝坊してしまった自分を責めていた。

タイムリミットは9時半。9時半になるとパートさんたちが出勤して開店準備を一斉に始める。それまでには厨房内の仕込み、つまり食材の仕込みを終わらせなければならない。普通なら3時間かかる仕込み量だが、気がついたらすでにあと2時間弱。この時相当ヤバいと思ったのを覚えてる。

やはり人間慌てるといい事ない。

時間を短縮できるのは作業と作業の間。急いでまな板・包丁を取りに行こうとして走り出した瞬間、厨房の排水口の蓋に足を滑らせて倒れてしまった。厨房というのは学校の廊下を同じように走ってはいけない。わかっちゃいるがそこは経験と勘からくる一種の ”おごり” だったのだろう。りんごとバナナを食べ損なったリズムの乱れがここで出てしまったのか。

倒れただけなら打撲で済んだのだが、倒れた際に手を引っ掛けてしまったのだろう朝からぐつぐつと炊いていたスープを一時的に貯めていた寸胴(直径40cmくらい)が、うつ伏せに倒れたボクの上に倒れてきて、高温のスープを下半身全体に浴びてしまった。

すぐに水で冷やしてもらったが、範囲の広さもありすぐに救急車を要請。救急隊の初見では「下肢2度熱傷」ということで、すぐに市内で一番大きい君津中央病院に運んでもらった。


熱傷=ヤケドである。

ヤケドにはその深さから浅い方から1度〜3度という判断がされるそうだ。そして係るのは形成外科。入院後に形成外科の先生による詳しい診断の結果、結局ボクのヤケドは「両下肢3度熱傷」とグレードアップ?されて診断されてしまった。

3度熱傷となると立派な「重症」だそうだ。人生初の重症である。結局、1週間ほど患部の経過を診て、手術することとなった。この場合の手術とは「植皮」つまり皮膚の移植手術。移植と言っても他人様の皮膚を移植するのではなく、自分の皮膚を移植する。大抵は背中から取るとのこと、足りなければお尻、中には頭皮という選択肢もあるというが、終わってみれば背中だけで足りたようだ。考えて見ればこれも不幸中の幸い、皮膚を取る場所をヤケドしなくてよかった。

入院中の様子

様子….とはいえ、とにかく痛かった(笑)でもどれくらい痛いとか、なにが辛いとか改めて書くのは気も乗らないし、読んでくれてる方々もあんまりいい気分ではないだろう。それに会えば「ケガ自慢大会」が始まるような関係もあんまり好きじゃないし、そんなグループの話が横から聞こえてくるのもいい気分じゃない。だからどこをどんな風にされたのが痛くて、どんなことが辛いとか、恥ずかしいだとかは、ここでは書かないことにします。どうしても聞きたい人は会ったときにでも聞いてくれたら話します(笑)ざっくり言うと、手術前はとにかく痛くて辛かったけど、手術後は痛みがあっても希望があった。そんな感じです。

代わりに、実はインスタグラムに毎日投稿してました。なんとなくインスタに。できるだけその時の気持ちを正直に。入院3日目から退院日まで1日1回。ヤケドの具合や気持ちの変化なども日ごとにわかるかと思います。よかったら見て下さい。最初の投稿だけ貼り付けときます。

友理以外のことを投稿するまささんの個人アカウントのインスタグラムhttps://www.instagram.com/masahirotateno/


読み途中の本もたくさんあったからいい機会と思って、ほぼ読み終えた。加えて、途中からポケットWIFIをレンタルしてもらったこともあり、今度はとにかく映画を観た。Amazonプライム万歳だ。これまで観たくても映画館に行けなくて見逃した映画を探して、食い入るように観た。途中何を見逃したのさえわからなくなって、検索しまくっていたらさすがの短パン社長。タイミングよくこんなツイートをしてくれた。


まさしく見逃してた1本。もちろん早速鑑賞。


すっかり好きな映画になりました(笑)

その後ボクの為に、オススメの映画をわざわざブログにまでして教えてくれたので貼っておきます。なんて優しいの。忙しいだろうに。もしみなさんも「あーーー!観たかったのに観てない!」「昔観たけど、もう1度観たい!」って映画があれば是非参考にして下さい。ボクは怖いのが苦手なので、案の定サスペンス編のオススメはほとんど観てませんでした(笑)

ふと、こんなツイートをしました。映画にそこまで詳しくないあなたが、映画が大好きな人に「 何の映画が一番好きなんですか? 」って聞かれた時に「 ショーシャンクの空に 」と答えておけば大体問題なしです。但し、モーガンフリーマンの事だけは覚えてお...

ちなみに入院中にボクが観た映画は以下です。

・インターステラー

・ライオン 25年目のただいま

・キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

・オーシャンズ12

・オーシャンズ13

・ドリームガールズ

・ショーシャンクの空に

・キャスト・アウェイ

・ホリデイ

・ブレイブハート

・イコライザー

・ラブ・アゲイン(CRAZY,Stupid,Love)

・ギフテッド

・グッド・ウィル・ハンティング

・ミッション・インポッシブル3

・英国王のスピーチ

結構観たよね(笑)

下手なビジネス書や自己啓発書を読みあさるよりも、とっても有意義な時間をすごせたと思う。どんな映画にもなんらかの教訓があって、特に弱ってるボクの身には深く染みるシーンやセリフがたくさんあった。特に「ショーシャンクの空に」では『希望』を持つことの大切さを学んだ。簡単だしキレイ事だと思われてしまうので日頃忘れてしまいがちなことだけに深く心に刻まれたように思う。

もしあなたが万が一にも入院することがあれば、映画を観ることをオススメします。

人生初の長期入院を終えて

長期…と書いたのは、これまで盲腸と鼠径ヘルニアの手術でそれぞれ1週間の入院は経験していたから。1週間というのも予めわかっていたこと。今回の様に ”いつになるかわからない” 入院をしたのは初めて。「長期」と言っても1ヶ月半、もっと長く入院を経験したことある方もいるだろうけど、これはボク個人の感じた長さであるので先程の「ケガ自慢」じゃないが、1ヶ月半くらい大したことない…などなど長さについてのご意見を頂いても、人それぞれなのでご勘弁いただきたい。

何もできなかったころ(インカメはできたw)

(勝手に)1人で抱え込んでることが多かった」のではないか?

まず、自分の生活習慣、仕事の取り組み方、家族との関係….などなど入院前までの自分を含め、自分の仕事と身近な人達との関係について改めて考えた。そしてどうしてこんなケガを負ってしまったのか?ただの事故で済ましていいのだろうか?いろんなことが積み重なった結果、こんなケガをしてしまったのではないか?と自問自答を繰り返した。

もちろん明確な結論なんか出ないが、ひとつ気づいたことと言えば「(勝手に)1人で抱え込んでることが多かった」のではないか?ということ。これは分担すればいいってことではなくて、自分しかできない仕事だ…と思い込んで、周りにやらなければならないことを理解してもらおうと努力してなかったと思う。要は気取ってたんだと思う。

看護師さんたちはとても忙しいのにとても優しい。

あと今回寝たきり状態のまま一時期入院生活を送ったことで、頭のかゆいところから足の爪のことまでとても優しい看護師さんたちが交代でお世話をしてくれたことに、最初は申し訳ない….とか、恥ずかしい….なんて思ってたけど、今となっては筆舌に尽くしがたいくらい感謝している。看護師さんたちの仕事はとても多岐に渡っていて、とても忙しい。お客さんが来なければヒマというラーメン屋の比ではない。ヒマな時間なんてない様子だ。すべてを知ってるワケではないが、観察魔のボクが言うのだからきっとそうだろう(笑)

後半リハビリでやっと歩けるようになった時も、すれ違うたびに「おーー!すごい歩けるようになってる!」「あんなに痛かったのにがんばりましたね!」などなど、とにかく声をかけてくれて規則正しく平坦な日々を豊かにしてくれた。

黙々と歩いた病院の通路。

存在自体がありがたい。

加えて家族の存在のありがたさ。常日頃から「ほぼ母子家庭」のような生活を強いてしまっていたとは言え、突然入院してしまって余計な仕事を抱えさせてしまった。なのに毎日のように顔を見せてくれてとても嬉しかった。特に身動き取れなくて食事の介護をしてもらったり、薬のせいで意識朦朧としていた時に付き添ってくれていた時は、あの恐怖感をどんなに和らげてもらったことか。

毎日顔出してくれた家族。
最後は見送れるようになった。

人間ひとりでは生きていけない。

総じて心に残るのは「人間ひとりでは生きていけない」ってこと。仕事にしたって、生活にしたって、周りの人たちとの関わりがなければ成り立たない。生きてはいけないのだ。このことを深く考えさせられた。これからボクは1日も早い職場への復帰を目指して、入院中以上にリハビリに取り組まなければならない。そしてこのリハビリを機に積極的な運動への取り組みを習慣付けたい。基礎的な体力や筋力をアップして継続できるチカラと、何があっても回復のできる身体を作り、支えてもらった家族や職場のみんなの為に、今度はボクが支えてあげる存在になりたい。

退院して最初のウォーキング。息子が心配して迎えに来た(笑)

最後に。

入院中、ボクへの応援も兼ねてFacebook、Twitter、インスタグラムなどのSNSへタグ付けやハッシュタグを付けて投稿してくれたみなさん、特にハナちゃんは毎日の様にお店まで足を運んでくれて看板の投稿してくれたよね。おかげで振り返ってみれば、自分で投稿せずともボクのアカウントのタイムラインはとても豊かなものとなりました。涙が出るほど嬉しかったです。改めて感謝致します。ありがとうございます。これからもヨロシクお願いしますね(笑)

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